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ラベンダーと南仏プロヴァンス

ラベンダーなら何でも大好きな管理人が、南仏プロヴァンスへのラベンダー畑探しの旅のことから、お気に入りのラベンダーグッズまで、ラベンダーのすべてを紹介しています。

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③ラベンダーの四季 春~夏




以前、パリに住んでいた頃

アパート近くのロンパン(円形交差点)の中央
丸い部分に一面、ラベンダーが咲いていたところがありました。

わたしがそこに越したのは9月。

たまに通るところでしたが
花がつき始めるまで
それが「ラベンダー」だと気づきませんでした。

(花の咲いている姿しか見たことがなく、葉にも詳しくなかったので
葉だけではラベンダーだとはわかりませんでした^^;)

特に、冬の間は短く刈り取られていて
(ちゃんと剪定されていたのですね)
枯れ木みたいで全然興味をひかなくて

「他の場所は季節ごとに植え替えられて
きれいに整備されているのに
どうしてここだけこんな・・・」

「何だろ、この枯れ木」
くらいに思っていました。

それが春になり、4~5月ころ新芽が伸び始めて・・・

「おお!これはラベンダーじゃないか!
こんな近くにラベンダーがあったとは」

ようやくその存在に気が付きました。

ラベンダーからすれば・・・

「まぁ~~今頃?失礼しちゃうわ。」

とでも言ったでしょうか。

それからは何度も見に行ったり
ときにはちょっとハサミを持って行って
拝借してきたり・・・
花が終わるまで楽しませてもらいました。

ラベンダー育ての大事なポイントは
思いきり切ること
剪定がとても大事
です。

だから、常緑樹といえども開花期以外、
1年のほとんどがひっそりと、まさに「沈黙」を保って佇んでいます。

そんなラベンダーの四季を追いかけてみました。

ラベンダー


 


(1)春(4~6月)

ホームセンターやハーブ専門店、花屋さんなどに新苗がたくさん並ぶ春。

ラベンダーの苗も購入するのに絶好の季節です。
あちこち見て回って、気に入った品種の苗を手に入れましょう。

3月末ころから、それまで眠っていた株の茎と茎の間から
きれいな緑色をした小さくかわいい芽がでてきます。

我が家の「バイオレットメモリー」
去年はじめて越冬を経験。

冬の間は生きているのか、枯れているのか
わからないような少し不安な状態でしたが
茶色に木化した茎の間から
きれいな緑色の新芽が出ているのを見つけたときは
ものすごくうれしくなりました。

そして新芽がどんどん増えて大きくなる姿は何とも感動的。

湿度の低いよく晴れた日にはできるだけ太陽に当ててあげましょう。
さあ、ラベンダーの季節がやってきます。

主な作業

 枯れ葉の整理

茶色になった枯れ葉を落とします。

指先で軽く落ちる葉のみ、無理して取ると株を痛めてしまうので要注意です。
株元に落ちた葉は、腐る原因になるので、必ず取り除いておきます。

 苗の植えつけ

梅雨前にしっかり根付くように
植えつけは5月いっぱいまでをめどに。

 さし木・植え替え

さし木には最適な季節です。
本格的は梅雨に入るまで可能です。

逆に、植え替えは、開花時の大切な時期に根をいじると
枯らしてしまうこともあるので避けます。

 収穫

天候や品種にもよりますが
5月後半からいよいよアングスティフォリア系が開花します。

花に含まれる精油は
満開になると揮発してしまうため
1つの花穂に花が5~6輪咲いたときを逃さず収穫します。
切る場所は一番上のわき芽の上

せっかく花が咲いているのでもっと楽しみたいと
切らずにおいておきたくなりますが
花が咲ききってしまってから収穫すると
香りもそうですが、乾燥させた時の色もきれいに残らないので
思い切って早めに「ばっさり」と切りましょう。

今年は花が咲き終わるくらいまで切らずにおいてしまって失敗でした。


バイオレットメモリー花咲かせすぎ 
これでは咲かせすぎの状態です

開花のためにすべてのエネルギーを使うので、株にとっても
いつまでも花を咲かせておくのは負担を大きくしてしまい
よくありません。

思い切って早めに収穫、がポイントです。

 切り戻しと枝すかし

収穫後の大事な作業です。
「剪定について」で詳しく紹介していますので
そちらをご覧ください。


管理ポイント

 “強敵”梅雨の乗り越え方

ラベンダーにとって一番きつい高温多湿のこの時期を
無事に乗り越えさせる秘訣は?

とにかく雨に当てないこと
少しでも風通しをよくすること
雨を避けながらいくらかでも日に当てること

この3点です。

この点を気をつければ
つらい梅雨時も何とか乗り越えられるはずです。

少雨なら、ひさしや軒下で避けることができるので
風通しがよく、明るいひさしの下が最適だと思います。

大雨の時は室内に入れるようにします。

この時期は雨模様をみながら、あちっへこっちへ
移動させることになりますが
ここががんばりどころ。
この時期だけは「とっても過保護」がいいと思います。

雨が上がっている時は、少しでも外に出して
風や日光に当てたいところですが
梅雨の晴れ間や西日は思いのほか強いので
直接当てないように注意が必要です。

また葉が濡れているときも、いきなり強い日差しに当てると
枯れることがあるので気をつけます。

 肥料

基本は春と秋の年2回。
春は3月下旬~4月中旬くらいの間に肥料を与えておきます。
開花中に肥料を与えるのは禁物です。


 

(2)夏(7~9月)

鬱陶しい梅雨を無事に乗り越えればちょっと安心ですが
雨続きの高い湿度と光を受ける時間が少なかったこと
花のためにエネルギーを使い果たして、株は少し疲れています。

無事に夏越えするまでもうひと踏ん張りです。
7月に入るとラバンディン系が開花し始めます。

主な作業

 収穫

ラバンディン系の精油も同様に、満開になると揮発してしまうため
1つの花穂に花が2/3ほど咲いたら収穫します。

咲いているのを楽しみたいところですが
ここは思い切って早めに「バッサリ」です。

 切り戻し

アングスティフォリア系と同様、収穫後の大事な作業です。
「剪定について」で詳しく紹介していますので
そちらをご覧ください。


管理ポイント

 夏越し

梅雨の間、雨を避けるために
風通しのよい、明るいひさしや軒下に置いてあった鉢を
梅雨明け後、いきなり夏の強い日差しにさらすのは
ショックで痛みやすく危険なので
少しずつ日光に慣らすようにします。

あまりに蒸し暑い日は、
風通しのよい明るい日陰に移動させるといいです。

ベランダならば、少し位置を変えるだけで
ひさしの陰に入るので管理が楽にできます。

わたしは、その日の気温や湿度によって、“顔つき”をみながら
位置を少しづつかえて日光の当たり具合を調整しています。

故郷のプロヴァンスも、この時期は強い光が照りつけますが
乾燥した空気を通ってくる日差しと
湿気を帯びた空気を通しての日差しでは
その強さに違いがあるのでは、と思います。

湿気を帯びた空気の中と、乾燥した空気の中とでは
株の状態にも違いがあります。

同じように太陽いっぱいの夏ですが
日本の夏はちょっと手をかけてあげる必要があります。

また、ベランダなどの場合、照り返しも強いので
その対策として、鉢元にレンガや木片などで鉢底に
すき間を作り、風が通るようにするとかなり違います。

鉢の足元レンガで下駄 
↑我が家のバイオレットメモリーの鉢底です。下駄をはいています。

 肥料

この時期、ラベンダーは一番つらい梅雨どきを越えて疲労しています。
そのような時に肥料を与えると、
逆にショックを与えてしまうことになるので
涼しくなる秋まで肥料は必要ありません

 水やり

日中の水やりは、禁物です。

外気温が高いので、与えた水が鉢の中でお湯となり
大きなダメージを与えてしまいます。
必ず早朝か、無理ならば夕方に水やりしてください。

でも、土の表面が乾いていても葉が元気にピンとなっているうちは
水やりの必要はありません。

つねに“顔つき”をみて、水やりの時を見極めることが大事です
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