真正ラベンダーLavande vraie

【真生ラベンダー】
Lavandula angustifolia、Lavandula vera
(英:True Lavender 、 仏:Lavande vraie)
古くから薬用植物として利用され、
19世紀以降はその洗練された魅力的でフローラルな香りが香料産業でもてはやされ
「青い金」とも呼ばれました。
標高800~1000メートル以上の高所を好むため
栽培・収穫などが困難な上、
採取できる精油の量も少なく大変貴重であることから
「トゥルー(真実の、本当の)ラベンダー」
「真生ラベンダー」の名がつきました。
☆適応
興奮・不眠症・感染症・呼吸器疾患・抑うつ症・神経衰弱
気絶・緊張・筋肉痛・月経痛・高血圧・頭痛・偏頭痛
めまい・膀胱炎・脱毛症・耳痛・創傷・ヤケド・湿疹
ニキビ・虫さされ・スキンケア
実に「万能精油」です。
☆主要成分
成分名 | 成分比率% | 効能・作用 |
酢酸リナリル | 45~55 | 神経バランス・回復・鎮静・抗炎症・血圧降下 |
リナロール | 30~40 | 鎮静・血圧降下・抗不安・抗菌・抗真菌・免疫調整 |
3-オクタノン | 1~4 | 脂肪溶解・去痰・瘢痕形成 |
TRANS-オシメン | 0.5~3 | 抗炎症・コルチゾン・抗ウイルス・抗菌 |
酢酸ラバンデュリル | 0.1~4 | 神経バランス回復・鎮静・抗炎症・血圧降下 |
リモネン | 0.02~0.8 | 肝臓強壮・腎臓機能促進・蠕動運動促進 |
α-ピネン | 0.02~0.8 | 強壮・抗炎症・コルチゾン・抗ウイルス・抗菌 |
1.8-シオネール | 0.01~0.2 | 免疫調整・抗炎症・去痰・抗カタル・抗ウイルス・抗菌 |
ラバンジュロール | ~0.57 | 抗菌・抗ウイルス・免疫調整・神経強壮・駆虫 |
(1)本物の真生ラベンダー精油の見分け方
真生ラベンダーの学名はLavandula angustifoliaですが、
学名がLavandula angustifoliaであれば、
どれも「真生ラベンダー」として、同じような効能が期待できるかというと
そうでない場合があります。
香りを楽しむだけでなく、優れた効能を得たい場合は
購入の際に注意が必要です。
不眠や頭痛に効果があるのは酢酸リナリルの鎮静作用。
酢酸リナリルの含有量が少ない場合、期待通りの効果が得られないことがあります。
本物の真生ラベンダー精油とは
“酢酸リナリルが35%以上含まれていること”
これが基準になります。
市販されているもののほとんどは30%未満とも言われているので
精油を買うときは、ぜひ芳香成分の含有量もチェックしましょう。

(2)安い精油はラバンディン?
野生のラベンダーは標高1000メートル以上の高い山肌に生息しています。
それを、香水産業の著しい成長によって
芳香植物の需要が膨大に拡大するとともに
栽培・収穫しやすいように、また、より多くの精油が採取できるように
数々の品種改良によって、標高500メートル以下でも生育する
ラバンディンLavandinが作られました。
1ヘクタールあたりエッセンスの生産量が、ラバンディンが100Kg以上なのに対して
真生ラベンダーはわずか15~20Kg。
1リットルの精油を得るためには130Kgの花を必要とします。
生産量が少なく、上質な精油が採取できる真生ラベンダーの精油はとても貴重なもので、
その価格はラバンディンの約3倍と言われています。
生育場所の標高が高くなるほど酢酸リナリルの割合が増し
効能もあり、芳香も一段と良い上質の精油が採取できます。
そして、もちろん生産量はより少なく、栽培・収穫は困難になるため
価格は上がり・・・
真生ラベンダーが高価なのにはこんな理由があったのです。
「ちょっと安い!ラッキ~~」
と買ってしまって、あとからよくみたら「ラバンディン」だったということもありました。
値段は正直??
近年は、数多くのラベンダー精油が市販されているので
名前と芳香成分のチェック、とても大事です。

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