④ラベンダーの四季 秋~冬

(3)秋(10~12月)
梅雨から暑い夏を越えて
湿度が低く、晴れた日の続く秋は、
ラベンダーにとっては故郷の天候と似ていて
過ごしやすい季節になってきます。
☆主な作業
① 植えつけ
暑さが一段落する9月後半から
株の植えつけが可能になります。
寒くなる前に根がしっかりと根づくように
10月下旬までに植えつけを済ませます。
② 植え替え
水をやってもすぐに乾いてしまったり
鉢穴から根がはみ出している場合は
根詰まりを起こしています。
2年に1回ほどの間隔で
ひと回り大きな鉢に植え替えをします。
我が家の「バイオレットメモリー」も
手狭になってきた感じなので
そろそろ植え替え時期かな、と思っています。
③ さし木
さし木も植えつけ同様、
暑さが一段落する9月後半から可能です。
気温が低くなると発根しにくくなるので
秋の中頃までに済ませるといいようです。
④ 強剪定
小枝が老化して折れやすくなり、花つきも悪くなってくるのを改善するために
切り戻し・枝すかしよりももっと大胆に、思いきりよく剪定することを
強剪定といいます。
2年に1回程度の目安で行います。
ラベンダー育ての大事なコツの1つは
思い切りよく刈り取ること。
「剪定について」で詳しく紹介していますので
そちらをご覧ください。

⑤ 冬越えの準備
ラベンダーは高温多湿は嫌いますが、寒さには強い品種も多く
ラバンディン系はマイナス10℃ぐらいまで
アングスティフォリア系ならマイナス15℃くらいまで
耐えることができます。
ただし、冷たい風による乾燥や、霜柱による根切れで枯死することもあるので
マルチングという作業を行います。
雨や泥が葉裏にはねて腐ったり病気が出るのを防ぐことができます。
株元に、マツの樹皮を小さく切って乾燥させたバークチップのほか
わらや干し草、小石、落ち葉なども適しています。
☆管理ポイント
① 置き場所
湿度が低く、晴れた日がつづくこの時期は
ラベンダーが好む時期。
できるだけ日光にあてて丈夫な株に育つようにします。
春~夏と同様に雨は大敵
雨に当てないように気をつけます。
台風のときは室内に避難させましょう。
初冬になり冷たい北風が吹く頃になったら
日当たりがよく、北風が当たらない場所が適しています。
② 肥料
暑さが一段落した9月中旬~下旬ころに
追肥をします。
根に直接触れないように
根元から2~3cm離して土の上にばらまきます。
肥料も水同様に与えすぎないことがポイントです。

(4)冬(1~3月)
アングスティフォリア系にとっては
晴れて乾燥した日のつづく秋~冬はとても過ごしやす季節です。
成長を止めて体力温存、エネルギーの蓄積に務めます。
表面上は灰茶色で特にこれといった変化がないので
「大丈夫かな??枯れちゃったのかな??」
とちょっと心配になってしまいますが
大丈夫、冬眠中なだけで、ちゃ~んと充電に努めております。
もし、心配な場合は枝を切ってみて
その断面の中心部分が緑色で、枯れていなければ大丈夫です。
この時期の寒さと乾燥は、故郷の気候と似ているので居心地がよく
あまり心配はいりません。
春までじっと見守っていましょう。
3月下旬ころになると、かわいい新芽がプチッと出てきます。
ここまで来れば春はもう少し。
冬を乗り越えていよいよ開花期が到来します。

雪の中で冬眠中zzz・・・
☆主な作業
この季節は作業の方もひと休み。
水やりする程度でそれ以外の作業はありません。
☆管理ポイント
① 水やり
土の表面が白っぽく乾いたら
その2~3日後を目安に
鉢底から水が流れでてくるまで
たっぷりと与えます。
この時期は「冬眠中」なので、乾燥させすぎず
与えすぎずがちょうどいいので
気がついたときにあげるくらいでちょうどいいようです。
わたしも去年の“初越冬”のときには
「生きているか、枯れているかどうかわからないけれど
まあたまには水をあげておこ~~」程度の水やりでした。
ただし、鉢の中の水が凍らないようにだけは気をつけます。
凍ってしまうと、根っこ傷み枯れてしまうこともあるようです。
去年の冬越えのときは、午前中とか日差しがあって比較的暖かい時間帯に
水やりをするようにしていました。
気温がぐっと下がる朝晩や、
氷がはるような寒い日の水やりは避けるようにします。
② 越冬の注意点
鉢植えの場合、土が少ないので
地面よりも土が凍りやすい環境にあります。
土が凍れば、根も凍ってしまいます。
そこに冷たく乾いた空気にさらされた状態が続くと
枯死の可能性が高まり危険です。
わたしが住んでいる東海地方は比較的温暖で
冬でもそれほど気温が下がることがなく
雪はもちろん、近年ではあまり霜もおりないようになったので
鉢植えのまま2階のベランダに出したままで
冬を越えることができました。
しかし、積雪はないけれど、気温が低く、
土が凍り、霜で持ち上がってしまう地域は
室内で越冬させる必要があるようです。
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